眼精疲労はパソコンやスマホの見過ぎ、目の酷使により疲れて起きる目の異常というイメージが強い症状ではないでしょうか。しかし、実際は眼精疲労によって起きる不調は、目だけでなく全身に現れるケースもあります。

目を酷使することでピント調節などの機能をもつ毛様体筋が疲れ、毛様体筋とつながりがある自律神経もバランスを崩してしまうことで眼精疲労が起こるのです。

症状としては目の痛みや眩しさ、まぶたの重さや痙攣、まばたきの増加などがあります。また、首や肩のこり、頭痛、イライラによる集中力の低下などが眼精疲労に起因する症状です。

反対に、体の異常によって目にかかる負荷が高まり、眼精疲労の原因となることもあります。夜勤などが続き生活リズムが崩れて自律神経が弱まり、涙の量やまばたきの回数が減って目の疲労度が上昇してしまうことがその一つと言えるでしょう。

眼精疲労の原因は、そのほか環境要因も挙げられます。照明がチカチカと点滅している環境下での作業、エアコンなどの送風が直接目に当たる環境、乾燥している室内も目の疲れが高まるのです。

直接目に関係ないような騒音やシックハウス症候群も、ストレスとして気になるほどの環境下ならこれも自律神経を弱らせて眼精疲労につながります。

目を労わっているのに眼精疲労が治らない人は、自律神経の異常も疑ってみましょう。作業環境やストレスの問題を見直し、目だけでなく心身ケアを試みることでも改善効果が見込めます。